イラストを売って副収入を得る方法:販売プラットフォーム選びから始める稼ぎ方入門

イラスト

インターネットの普及とデジタルツールの発展により、イラスト制作がより身近になった現代。趣味で描いていたイラストを販売して収入を得たいと考える人が増えています。しかし、「どこで売ればいいの?」「どれくらい稼げるの?」「著作権は大丈夫?」など、疑問や不安を抱える方も多いのではないでしょうか。

この記事では、イラスト販売の始め方から稼ぐコツ、注意点まで、あなたのイラストビジネスを成功させるための情報を徹底解説します。デジタルイラストも手描きイラストも、あなたの作品を世界に届け、適正な対価を得るための道筋をお伝えします。副業として始める方も、フリーランスのイラストレーターを目指す方も、ぜひ参考にしてください。

イラストをネットで販売するには?初心者向けのおすすめプラットフォーム

イラストをネットで販売したいけれど、どこから始めればいいのか悩んでいませんか?現在は数多くのプラットフォームがあり、それぞれ特徴が異なります。まずは自分のスタイルや目標に合ったサービスを選ぶことが重要です。

初心者におすすめのプラットフォームは?

イラスト専用マーケットプレイス

  • SKIMA: 個人のイラストレーターに直接依頼できる仲介サイトです。販売手数料は11〜22%と比較的低めで、制作したイラストをSNSで簡単に宣伝できる機能も備えています。
  • BOOTH: pixivが運営するサービスで、特にアニメや漫画関連のイラストに強みがあります。販売手数料は5.6%+22円と、低コストで始められるのが魅力です。

汎用マーケットプレイス

  • ココナラ: スキル販売サイトとして知名度が高く、集客面で有利です。「イラスト・漫画」カテゴリが人気で、「アイコン作成」や「LINEスタンプ作成」など細かくカテゴライズされています。ただし販売手数料が25%とやや高めです。
  • minne: 国内最大級のハンドメイドマーケットで、ウェルカムボードや似顔絵など実用的なイラスト販売に向いています。手数料は10.56%と比較的安価です。

素材ダウンロードサイト

  • イラストAC: 無料でダウンロードできるフリー素材サイトで、650万人以上の会員を抱えています。1ダウンロードにつき4円の報酬が得られますが、単価は低めです。
  • PIXTA: 有料イラスト素材サイトで、サイズによって異なりますが550円〜で販売されています。クリエイターランクによって変動しますが、1枚当たり数十円〜数百円の報酬が期待できます。

自分のネットショップを開設

  • カラーミーショップ: 自分でネットショップを立ち上げる場合、販売手数料が6.6円+30円(フリープラン)と格安です。また、複数のデジタルデータを同時購入できるなど、購入者にとっての利便性も高いです。
  • BASE: 初期費用・月額費用無料でショップ開設ができ、販売手数料も比較的安めです。SNS連携機能も充実しており、イラストのブランディングにも適しています。

どのプラットフォームを選ぶべき?

初心者の場合、まずは複数のサービスに登録して試してみることをおすすめします。どのサービスも基本的に登録は無料なので、コストはかかりません。自分のイラストスタイルや働き方に合ったプラットフォームを見つけることが、長期的な成功につながります。

例えば、アニメ調のイラストを得意とするなら「BOOTH」、実用的な似顔絵を描くなら「minne」や「ココナラ」、ブランディングを重視するなら「BASE」や「カラーミーショップ」など、特徴を理解して選びましょう。

また、初期段階ではSNSとの連携が簡単なプラットフォームを選ぶと、集客の負担が軽減されます。まずは小さく始めて、実績を積みながら活動の幅を広げていくことが成功への近道です。

イラスト販売で実際にどれくらい稼げる?相場と収入アップのコツ

イラスト販売で気になるのは、「どれくらい稼げるのか」という点ではないでしょうか。実際の相場や収入を増やすためのポイントを見ていきましょう。

イラスト販売の相場はどれくらい?

イラスト販売の価格は、販売方法や内容によって大きく異なります。以下は一般的な相場です:

  • ダウンロード用素材イラスト: 数円〜500円程度/1点
  • 結婚式用の似顔絵制作: 3,000円〜15,000円程度
  • オリジナルキャラクターのイラスト: 5,000円〜30,000円程度
  • 企業向けイラスト: 数万円〜数十万円

時間や技術が必要なイラストほど高額になる傾向がありますが、素材用のイラストは単価が低くても、一度作成すれば何度もダウンロードされる可能性があり、長期的には効率よく稼げる場合もあります。

収入アップのコツは?

1. ニーズのあるイラストを描く

趣味で描くイラストと販売するイラストは別物です。「このサイトを訪れている人はどんな目的でどのようなイラストを求めているか」を考え、ニーズに合ったイラストを描きましょう。流行りのテーマやスタイルをリサーチして取り入れることも重要です。

2. ポートフォリオを充実させる

自分の作品を集めたポートフォリオを作成し、SNSやプロフィールページで公開しましょう。作品の傾向や特徴が一目で分かると、依頼主も発注しやすくなります。

3. 価格設定を工夫する

初めは低めの価格設定でも、実績やリピーターが増えたら徐々に価格を上げていくことも検討しましょう。また、基本プランとオプションを組み合わせるなど、柔軟な価格設定も効果的です。

4. 複数の販売チャネルを持つ

一つのプラットフォームだけでなく、複数のサイトで販売することで、リスク分散と収入増加につながります。イラスト素材、グッズ販売、受注制作など、様々な形で作品を提供するのも有効です。

5. リピーターを大切にする

一度依頼してくれた顧客とは良好な関係を築き、リピートオーダーにつなげましょう。納期を守る、丁寧なコミュニケーションを取るなど、信頼関係を構築することが長期的な収入増加につながります。

実際に、人気イラストレーターの中には、月に数十万円を稼ぐ人もいます。特にLINEクリエイターズマーケットでは、累計で1億円以上売り上げたクリエイターが150名以上いるそうです。ただし、これはトップクリエイターの例であり、通常はコツコツと実績を積み重ねていくことが大切です。

イラスト販売で著作権や肖像権の問題を避けるには?販売時の注意点

イラスト販売をする際、著作権や肖像権の問題は避けて通れません。法的トラブルを防ぐために、以下の点に注意しましょう。

著作権に関する注意点

1. 利用規約を確認する

イラストを販売するサイトによっては、登録した時点で著作権が運営会社に譲渡される場合があります。その場合、同じイラストを他のサイトで販売したり、グッズ化したりすることができなくなる可能性があります。必ず事前に利用規約を確認しましょう。

2. 二次創作には注意

有名なキャラクターや作品を模倣したイラストは、著作権侵害となる可能性が高いです。たとえファンアートとして描いたものでも、許可なく販売することはできません。オリジナル作品を中心に販売するようにしましょう。

3. 素材の使用権限を確認

イラスト制作時に使用する素材(写真、フォント、テクスチャなど)についても、商用利用が許可されているか確認が必要です。特にフリー素材でも「商用利用不可」の場合があるので注意しましょう。

肖像権に関する注意点

1. 似顔絵を描く際の同意

有名人や一般人の似顔絵を描いて販売する場合、本人の許可が必要です。特にSNSから無断で写真を使用して似顔絵を制作することは避けましょう。

2. 公共の場所での人物描写

街中の風景などを描く際、特定の人物が識別できる形で描写すると肖像権の問題が生じる可能性があります。人物を特定できないようにするか、人物を省略するなどの工夫をしましょう。

確定申告に関する注意点

副業としてイラスト販売を始めた場合でも、年間の収入が20万円を超えると確定申告が必要になります。雑所得として申告することになりますが、制作に使った道具や素材、サイト利用料などは経費として計上できます。

必要経費が認められるため、実際の売上から経費を引いた額が20万円未満なら確定申告は不要です。ただし、きちんと収支を記録しておくことが大切です。スマホでも確定申告はできるようになっているので、該当する場合は必ず行いましょう。

トラブル防止のために

  • 契約書や発注書を取り交わす
  • 利用範囲や二次利用について明確にしておく
  • 納品物の修正回数や期限を事前に決めておく
  • トラブル発生時の対応方法を決めておく

法的な問題を避けることで、安心してイラスト販売を続けることができます。わからないことがある場合は、専門家に相談することも検討しましょう。

イラスト販売の方法は?依頼制作とダウンロード素材、グッズ販売の違い

イラスト販売には主に3つの方法があります。それぞれの特徴と違いを理解し、自分に合った方法を選びましょう。

1. 依頼を受けてイラスト・絵を制作して販売する

特徴:

  • 個人や法人からの依頼に応じて、オーダーメイドでイラストを制作します
  • SNSアイコン、プレゼント用似顔絵、オリジナルキャラクター、小説の挿絵などが主な依頼内容です
  • 依頼内容に応じて価格設定が可能で、比較的高単価が期待できます

メリット:

  • 他の販売方法と比べて収入が高め
  • 依頼者の要望に応えることでスキルアップにつながる
  • リピートオーダーや長期的な契約につながる可能性がある

デメリット:

  • 依頼者とのコミュニケーションコストがかかる
  • 修正対応などで作業が長引く場合がある
  • 納期に追われるプレッシャーがある

おすすめサービス: SKIMA、ココナラ、クラウドワークス

2. ダウンロードできる素材として販売する

特徴:

  • 印刷物や資料などに使用するイラスト素材を作成し、ダウンロード形式で販売します
  • 一度制作すれば繰り返し販売可能で、受動的な収入が得られます
  • 専用サイトでの販売と、自身のネットショップでの販売があります

メリット:

  • 受注後の制作コストがかからない
  • 購入者とのコミュニケーションが少なくて済む
  • 一度作れば半永久的に収入が得られる可能性がある

デメリット:

  • 1点あたりの単価が低い傾向がある
  • 類似商品との競争が激しい
  • 売れるまでに時間がかかる場合がある

おすすめサービス: イラストAC、PIXTA、カラーミーショップ、BASE

3. イラスト・絵を使ったグッズを販売する

特徴:

  • 自分のイラストを使って、Tシャツ、エコバッグ、スマホケースなどのグッズを制作・販売します
  • 同人誌や画集など、まとまった作品集としての販売も含まれます
  • オンデマンド印刷サービスを利用すれば、在庫リスクなく販売可能です

メリット:

  • ファン層を広げやすい
  • イラスト単体より高い価格設定が可能
  • 複数の商品展開で収益を増やせる

デメリット:

  • 初期投資や在庫管理が必要な場合がある
  • 配送や返品対応などの手間がかかる
  • デザインの適切な配置など、技術的な知識が必要

おすすめサービス: SUZURI、BOOTH、BASE、minne

自分に合った販売方法の選び方

1. スキルと経験に基づいて選ぶ

初心者の場合、まずは素材販売から始めて実績を積むのがおすすめです。経験を積んだら、依頼制作やグッズ販売にも挑戦してみましょう。

2. 作業スタイルに合わせて選ぶ

コミュニケーションを取りながら作業するのが好きなら依頼制作、自分のペースで制作したいなら素材販売やグッズ販売が向いています。

3. 収入の安定性を考慮する

安定した収入を求めるなら、複数の販売方法を組み合わせるのが効果的です。例えば、素材販売で安定収入を確保しながら、依頼制作で高単価の仕事を受けるという組み合わせが考えられます。

最初から一つの方法に絞らず、いくつかの方法を試してみて、自分に合ったスタイルを見つけていくことが大切です。各プラットフォームの特性を理解し、自分のイラストスタイルや目標に合った販売方法を選びましょう。

イラスト販売の集客方法は?SNSを活用した効果的なプロモーション戦略

いくら素晴らしいイラストを作成しても、それが人の目に触れなければ販売につながりません。効果的な集客方法を身につけて、作品の認知度を高めましょう。

SNSを活用した集客戦略

1. 適切なSNSプラットフォームを選ぶ

  • Instagram: ビジュアル重視のプラットフォームで、イラスト作品の展示に最適です。ハッシュタグ機能を活用して新しいフォロワーを獲得できます。
  • X(旧Twitter): 短文投稿と画像共有が可能で、イラスト作品が「バズる」可能性があります。リアルタイム性が高く、最新作の宣伝に効果的です。
  • pixiv: イラスト・マンガに特化したSNSで、クリエイター同士の交流も活発です。作品に対するフィードバックも得られます。
  • TikTok: 短い動画でイラストの制作過程や技法を紹介することで、新しいファン層を開拓できます。

2. 効果的な投稿戦略

  • 投稿頻度を保つ: 最低でも週に2〜3回は投稿し、フォロワーとの接点を維持しましょう。
  • ハッシュタグを効果的に使う: #イラスト #イラストレーター #絵描きさんと繋がりたい など、関連性の高いハッシュタグを使い、検索されやすくしましょう。
  • 投稿時間を意識する: フォロワーが最もアクティブな時間帯(通常は平日の夜や週末)に投稿すると効果的です。
  • ストーリーを活用する: 制作過程や日常の様子をストーリーで共有し、親近感を持ってもらいましょう。

3. エンゲージメントを高める工夫

  • 制作過程を共有する: ラフスケッチから完成までの過程を公開すると、ファンの興味を引きます。
  • 限定コンテンツを提供する: フォロワー限定のスケッチや下書きを公開するなど、特別感を演出しましょう。
  • コメントに返信する: フォロワーからのコメントには積極的に返信し、コミュニケーションを大切にしましょう。
  • コラボレーションする: 他のクリエイターとコラボレーションすることで、お互いのフォロワーに作品を紹介できます。

販売サイト内での集客方法

1. プロフィールの充実

購入者は作家の人となりや実績を見て信頼性を判断します。プロフィールページには以下の情報を盛り込みましょう:

  • 得意なイラストのジャンルや特徴
  • これまでの実績や受賞歴
  • 作品制作のポリシーや思い
  • 連絡方法や対応可能時間

2. 商品説明の工夫

  • 制作過程やこだわりを詳しく説明する
  • 実際の使用シーンや活用方法を提案する
  • 修正回数や納期など、購入者が気になる情報を明記する

3. 販売サイトの有料オプションを活用する

  • SKIMAなどのサイトでは、トップページへの掲載や新着表示など、有料のプロモーション機能があります。
  • 特に新規登録時や新作リリース時には、こうしたオプションを活用して認知度を高めましょう。

長期的なブランディング戦略

1. 独自のスタイルを確立する

  • 他のイラストレーターと差別化できる独自のスタイルや得意分野を磨きましょう。
  • 一貫したテイストやテーマを持つことで、ファンに認識されやすくなります。

2. ポートフォリオサイトを作成する

  • SNSとは別に、自分のポートフォリオサイトを持つことで、プロフェッショナルな印象を与えられます。
  • 代表作や実績をまとめて閲覧できるようにしましょう。

3. ニュースレターやメルマガを活用する

  • 定期的にニュースレターを送り、新作情報やセール情報を共有しましょう。
  • ファンとの直接的なコミュニケーション手段として活用できます。

継続的な発信と地道な交流が、長期的なファン獲得につながります。一朝一夕に大きな成果は出ないかもしれませんが、コツコツと続けることで、徐々に認知度が高まり、販売にもつながっていくでしょう。

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