Shutterstock写真出品の始め方|審査のコツと稼げる写真の撮り方を詳しく解説

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近年、副業として注目を集めているストックフォト販売。中でもShutterstockは世界最大級のストックフォトサイトとして、多くの写真愛好家やプロカメラマンが収益化の場として活用しています。2025年1月時点で5億4500万点以上の素材を誇るShutterstockでは、毎週170万点以上の新しい素材が追加されており、その規模は他の追随を許しません。しかし、その分競争も激しく、成功するためには戦略的なアプローチが必要です。本記事では、Shutterstockでの写真出品について、登録方法から収益化のコツ、審査のポイントまで詳しく解説します。これからストックフォト販売を始めたい方や、既に活動している方の収益向上に役立つ情報をお届けします。

目次

Shutterstockで写真出品を始めるには何が必要?登録から出品までの手順を教えて

Shutterstockでの写真出品を始めるのは、思っているよりも簡単です。登録自体は5〜10分程度で完了し、身分証明書の提出も2022年以降は不要になっています。

まず、Shutterstockの公式サイトにアクセスし、「クリエイターとして参加」をクリックします。基本情報として、本名、表示したい名前(クリエイターネーム)、メールアドレス、パスワードを入力します。ここで注意したいのは、氏名はアルファベット(ローマ字)で入力し、表示名は他のユーザーに公開されることです。

次に、入力したメールアドレスに確認メールが届くので、記載されたリンクをクリックしてメールアドレスを認証します。その後、住所と電話番号を英語表記で入力します。これは登録プロセスの簡略化の一環で、これだけでコンテンツの提出が可能になります。

アカウント登録が完了したら、いよいよ写真のアップロードです。Shutterstockでは、最低4メガピクセル(4MP)の高解像度写真が求められます。ファイルは直接ドラッグ&ドロップでアップロードでき、FTPアップロードなどのオプションも提供されています。

写真をアップロードしたら、適切なタイトルとキーワード設定が非常に重要です。これらは全て英語で入力する必要があり、購入者が検索エンジンで写真を見つけやすくするために欠かせません。スペルや文法ミス、単語の過剰な繰り返しは却下理由となるため、Google翻訳などのツールを活用しつつ、自然な英語表現を心がけましょう。

また、特定の人物が写っている場合(特に顔が写っている場合)は、モデルリリースフォームの提出が必要です。建物や芸術作品が写っている場合はプロパティリリースが必要になることもあります。これらの準備を整えることで、商業利用可能な素材として販売できるようになります。

Shutterstock出品で稼ぐコツは?収益を上げるための写真撮影のポイント

Shutterstockで継続的に収益を上げるためには、単に美しい写真を撮るだけでは不十分です。商業的価値の高い写真を戦略的に制作することが成功の鍵となります。

まず重要なのは、市場のトレンドを把握することです。テクノロジー、健康、旅行、サステナビリティ、多様性などは常に需要が高いテーマです。Shutterstockが提供する「Shot List」をチェックすることで、顧客が最も必要としているテーマを知り、対応するコンテンツを制作できます。季節を先取りした投稿も効果的で、例えば夏の素材を春に投稿することで、需要が高まる前に検索結果の上位に表示される可能性が高まります。

撮影技術面では、コピースペースを意識した構図が重要です。被写体の周りにテキストを入れるための余白を作ることで、デザイナーが使いやすい素材となり、採用される可能性が大幅に向上します。また、焦点、露出、ホワイトバランスなどの技術的な側面も徹底的にこだわり、ノイズやぼやけがない高品質な画像を目指しましょう。

キーワードの最適化も収益に直結する重要な要素です。購入者がどのような単語で写真を検索するかを意識し、関連するキーワードを具体的かつ簡潔に設定します。場所名や季節感のあるワード、感情を表現する形容詞なども効果的です。ただし、作品と関連がないキーワードや商標登録されたワード(iPhone、Apple、Samsungなど)の使用は避けましょう。

最新のスマートフォンでの撮影も侮れません。スマホカメラの高性能化により、ライフスタイル画像などスマホが得意とするジャンルはストックフォトで売れ筋となっています。ShutterstockはiPhoneやAndroid用の寄稿者専用モバイルアプリを提供しており、外出先からでも画像をアップロードできる利便性があります。

コンスタントなアップロードも成功の重要な要素です。定期的に新しい写真をアップロードすることで、プラットフォームでの存在感を高め、購入者の目に触れる機会を増やせます。多くの作品があるほど収益の可能性も広がるため、質を保ちながら量も意識した戦略が効果的です。

Shutterstockの審査で却下されやすい写真の特徴と対策方法

Shutterstockは審査が厳しいことで知られており、特に初心者にとって却下は大きな壁となります。しかし、主な却下理由を理解することで、承認率を大幅に向上させることができます。

技術的な問題による却下が最も多く見られます。まず、画質に関する問題では、ノイズやぼやけ、ピンボケ、手ぶれ、被写体ぶれがないことが求められます。露出不足や露出過多も却下理由となるため、適切な露出設定を心がけましょう。解像度については、最低4メガピクセル以上が必須条件です。

入力項目のエラーも頻繁な却下理由です。タイトルのスペルミス、文法の問題、作品と関連がないタイトル、特殊文字の使用などが該当します。キーワードについても、スペルミス、作品と無関係なキーワード、英語以外のキーワード、商標を含むワードは避ける必要があります。特に商標登録されたワード(iPhone、Mac、Android、Apple、Samsung、Twitter、Instagram、Facebookなど)の使用は厳格に禁止されています。

著作権とプライバシーに関する問題も重要な却下理由です。個人ロゴ、署名、ウォーターマーク、バーコード、QRコードなどが含まれていると即座に却下されます。また、特定の人物が写っている場合はモデルリリースフォームの提出が必須で、これがないと「エディトリアル使用のみ」として扱われ、商業利用ができません。

類似コンテンツに対してShutterstockは非常に厳しく、既に投稿済みの作品に似ている場合は却下されます。単純な色違いだけでなく、構図や共通の背景でも類似判定されることがあります。一度類似判定で却下されると、再申請しても通らない可能性が高いため、事前のチェックが重要です。

対策方法としては、まず投稿前の品質チェックを徹底することです。拡大表示してノイズやぼやけがないか確認し、適切な露出と鮮明なピントを確保しましょう。タイトルとキーワードは英語のスペルチェック機能を活用し、商標ワードが含まれていないか事前に確認します。また、投稿前に類似する既存素材がないかShutterstock内で検索し、差別化を図ることも効果的です。

Shutterstockの報酬システムはどうなっている?収益の受け取り方法も解説

Shutterstockの報酬システムはロイヤリティ制を採用しており、写真がダウンロードされるたびに報酬を得ることができます。このシステムを理解することで、より効率的な収益化戦略を立てることができます。

ロイヤリティ率は寄稿者レベルによって決定され、レベル1では15%から始まり、最高のレベル6では40%まで上がります。寄稿者レベルは販売実績に応じて決定されるため、継続的な投稿と売上向上が重要です。ただし、注意すべき点として、寄稿者レベルは毎年年初にリセットされ、どれだけ高いレベルに達していても年明けには15%に戻ってしまいます。

報酬には下限が設定されており、どれだけ安い価格で販売されても、1ダウンロードあたり最低0.1ドル(約15円)の報酬が保証されています。これにより、リーズナブルなサブスクリプションプランでの販売でも一定の収益を確保できます。

報酬の受け取りには、PayPal、Payoneer、またはSkrillのアカウントが必要です。コントリビューター画面の「アカウント設定」から「報酬額の受取方法」を設定できます。最低支払額は25ドルですが、自分でそれ以上の金額に変更することも可能です。

支払いサイクルは月末締めで、獲得報酬が設定した最低支払額以上になると、翌月の初めに自動的に指定の口座に入金されます。支払いはドル建てで行われるため、為替レートの変動も収益に影響することを覚えておきましょう。

重要な点として、報酬を受け取るには税務フォーム(W-8BEN)の承認が必須です。このフォームには有効期限があるため、期限切れの場合は再申請が必要になります。

Shutterstockにはデータライセンスという制度もあります。これは生成AIの学習など、機械学習用に提供される素材のライセンスで、通常販売されている素材だけでなく、審査で却下された素材も収益化できる可能性があります。データライセンスの販売による報酬は「寄稿者ファンド」としてプールされ、売り上げへの寄与度に応じて分配されます。

Shutterstock出品のメリット・デメリットは?他のストックフォトとの違い

Shutterstockでの写真出品には明確なメリットとデメリットがあり、これらを理解することで自分に適したプラットフォームかどうかを判断できます。

主なメリットとして、まず世界最大級の市場規模が挙げられます。5億4500万点以上の素材を誇り、世界中のユーザーが利用しているため、販売機会が豊富です。また、日本のストックフォトサービスと比較して報酬単価が高めに設定されており、グローバル市場での価格設定の恩恵を受けられます。

登録とアップロードの容易さも大きな魅力です。アカウント登録は非常に簡単で短時間で完了し、身分証明書の提出も不要です。コンテンツのアップロード機能も改善され、タグ付けなどが簡単になっています。決済方法の多様性により、PayPalやPayoneerなど、寄稿者の居住国に関わらず便利な入金方法を選択できます。

独特なメリットとして、データライセンスによる収益化があります。審査で却下された素材も、機械学習用のデータライセンスとして収益化できる可能性があり、投稿した写真を無駄にすることがありません。また、報酬の下限設定により、1ダウンロードあたりの報酬額が低くても最低0.1ドルの報酬が保証されています。

一方で、デメリットも存在します。審査の厳しさは多くのクリエイターが直面する課題で、特にイラストの投稿では却下率が高い傾向にあります。技術的な指摘が多く、審査担当者の裁量に依存する「運ゲー」要素もあります。

報酬単価の低さも課題の一つです。ダウンロード数は多いものの、1ダウンロードあたりの報酬単価は全体的に低く、リーズナブルなサブスクリプションプランのユーザーが多いことが影響しています。寄稿者レベルの年間リセットにより、毎年年初にロイヤリティ率が初期値に戻るため、継続的な高収益を維持するには努力が必要です。

言語の壁も日本人クリエイターには課題となります。タイトルやキーワードは英語で入力する必要があり、作品内の英語以外の文字には翻訳が求められます。Shutterstockからの連絡メールも基本的に英文です。

他のストックフォトサイトとの違いでは、Shutterstockは比較的早い審査時間が特徴で、数分から当日中に結果が出ることが多い一方、Adobe StockやGetty Imagesなどは審査により時間がかかる傾向があります。また、素材点数の繰り越し不可という特徴があり、月ごとの余ったライセンスを翌月に繰り越すことができません。

現時点ではAI生成素材の販売は認められていないため、生成AIを活用したい場合は他のプラットフォームを検討する必要があります。ただし、将来的には方針が変わる可能性も示唆されています。

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