ストックフォトのモデルリリース取得方法を徹底解説|被写体ライセンスの基礎知識

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ストックフォトで写真を販売する際には、被写体に関するライセンスを正しく理解し、モデルリリース(肖像権使用同意書)を適切に取得することが不可欠です。モデルリリースの取得方法は、ストックフォトサービスが提供するテンプレートをダウンロードし、被写体本人に必要事項を記入・署名してもらうという流れになります。この手続きを怠ると、肖像権侵害のトラブルに発展する可能性があるため、ストックフォトで副業を始めたい方は必ず押さえておくべき知識といえるでしょう。

近年、ストックフォトで写真を販売する副業が注目を集めています。Webサイトやブログ、広告、パンフレットなど様々な場面で画像素材の需要が高まっており、写真撮影が趣味の方にとっては魅力的な収益機会となっています。しかし、写真を販売する際には被写体に関する権利やライセンスについて正しく理解しておかなければなりません。特に人物が写っている写真を販売する場合、モデルリリースの取得は必須といっても過言ではありません。本記事では、ストックフォトにおける被写体のライセンス、モデルリリースの取得方法、プロパティリリースの必要性、さらには主要なストックフォトサービスの特徴や売れる写真のコツまで幅広く解説していきます。

目次

ストックフォトとは何か

ストックフォトとは、あらかじめ撮影された写真やイラストなどの画像素材のことを指します。利用者は画像を検索して使用料を支払えば、ブログやWebサイト、広告やポスターなど様々な用途に活用することができます。

ストックフォトサービスにはPIXTAやAdobe Stock、Shutterstock、写真ACなど多くのサービスが存在しており、それぞれ特徴や料金体系が異なっています。写真を販売したい人はクリエイターやコントリビュータとしてこれらのサービスに登録し、写真をアップロードして審査を通過すると販売が開始される仕組みになっています。

ストックフォトに関わる3つの主要な権利

ストックフォトで写真を販売する際には、被写体に関するいくつかの重要な権利について理解しておく必要があります。

知的財産権における商標権と著作権

ストックフォトに関わる権利として、まず知的財産権が挙げられます。知的財産権の中で特に注意が必要なのは商標権と著作権です。写真を撮った瞬間から撮影者であるカメラマンに著作権が発生します。また、写真に商標やロゴが写り込んでいる場合は商標権の問題が生じる可能性があります。

肖像権の重要性

次に重要なのが肖像権です。肖像権とは、一般人・有名人を問わず、特定できる人の顔や姿が写っている写真を無断で掲載・販売してはいけないという権利を指します。肖像権は法律で明文化された権利ではありませんが、日本国憲法第13条の「幸福追求に対する国民の権利」が法的根拠とされています。

施設管理権への配慮

最後に施設管理権があります。第三者が施設で撮影した写真を許可なく販売し利益を得ることは収益権の侵害とみなされる場合があります。有名な建築物や商業施設、施設の敷地内で撮影された写真などを使用する場合、その管理者に使用許諾をとる必要があるケースがあります。

ストックフォトのライセンス形態を理解する

ストックフォトには主に2つのライセンス形態があり、それぞれ特徴が大きく異なります。用途に応じて適切なライセンス形態を選択することが重要です。

ロイヤリティフリーの仕組みとメリット

ロイヤリティとは特許や著作権の使用料のことです。ロイヤリティフリーとは、著作物である画像素材を利用するためのライセンス料を一度支払った後は、使用料を都度支払うことなく画像素材を利用できることを意味しています。

ロイヤリティフリーの最大のメリットは、一度購入すれば掲載する媒体の種類や数、期間の制限がないことです。例えばインターネット広告、自社ホームページ、雑誌広告、パンフレットのように、同じメインビジュアルを使って複数の制作物を作る場合には大幅なコスト削減になります。

ただし、よくある誤解として「ロイヤリティフリー」イコール「著作権フリー」という認識がありますが、これは間違いです。ロイヤリティフリーの場合でも著作権はもちろん、肖像権などの被写体の権利など写真にまつわる様々な権利が存在します。フリーなのはあくまでロイヤリティであり、通常発生するライセンス料がフリーということなのです。

ライツマネージドの特徴と活用場面

ライツマネージドとはその名前のとおり、使用権を管理された素材を指します。主に報道関係や著名人、美術品や世界遺産の写真、著名写真家やイラストレーターの作品がこれに該当します。

ライツマネージドの特徴は、「誰が、何を、何のために、いつからいつまで利用するのか」という用途をあらかじめ確認した上で写真を提供していることです。使用するたびに使用料が発生し、使用媒体や期間、サイズ、地域などによって金額が変わります。

ライツマネージドのメリットとして、素材は使用履歴が管理されているため、いつどんな媒体で誰が使用していたかを知ることができます。競合他社やベンチマーク先の媒体で使用された素材を避けることができる上、一定期間素材を独占することも可能です。ライツマネージドの素材はロイヤリティフリーよりも希少価値の高い作品であったり著名作家の作品であることが多いため、ロイヤリティフリーの作品よりも高額になる傾向があります。

ロイヤリティフリーとライツマネージドの使い分け

Webサイトや雑誌、書籍などでカットやイメージなどとして画像を使う場合はロイヤリティフリーの素材を、書籍の表紙や企業カレンダーの写真といったオリジナリティが求められるものにはライツマネージドの素材を利用するなど、用途に応じて使い分けると良いでしょう。ストックフォト業界においてはもともとライツマネージドが主流でしたが、オンラインメディアやブログなどの需要増により、ロイヤリティフリーが利用されるケースが圧倒的に増えてきました。

モデルリリースとは何か

モデルリリースとは、撮影者が素材の被写体となるモデル本人もしくはその代理人と取り交わす「肖像権使用同意書」のことです。肖像権を持つ被写体の人物に署名をしてもらうことで、販売用ストック素材への使用を同意してもらう書類となります。

モデルリリースを取得してストックフォトサービスに申請すると、販売画面で「モデルリリース取得済み」という表示がなされ、購入者にとっても安心して使える素材となります。

モデルリリースが必要な理由

モデルリリースがなければ、カメラマンは本来発表したかった作品が発表できなくなる可能性があります。一方でモデルは、写真が自分の知らないところで勝手に使われるのではないかと不安を感じたり、意図せぬ使われ方をして不利益を被る可能性があります。双方の権利を守るのがモデルリリースの役目なのです。

また、撮影の同意を得たからといって肖像権の使用同意を得たことにはなりません。撮影の同意を得ていても公開の許可を得ていない場合、無断で公開すれば肖像権侵害となり得るため注意が必要です。

モデルリリースが必要なケース

特定できる個人がコンテンツに含まれていて、商業利用可能なコンテンツとして提出する場合は必ずモデルリリースが必要となります。個人が特定できる状態で人物が含まれている全ての写真、イラスト、映像に必要です。

被写体が撮影者本人である自分自身のポートレートや、撮影者の家族で小さな子供を含む場合、もしくはメインの被写体でなくたまたま写り込んだ人の場合でも、個人が特定できれば被写体の人数分だけモデルリリースが必要になります。顔が写っていない場合でも、アクセサリーや衣類などによって個人が特定できるならばモデルリリースを取得する必要があります。

モデルリリースが不要なケース

手などのボディパーツのみが写っている場合や、シルエットや後ろ姿になっていて個人が特定できない場合には、人物が写っていてもモデルリリースの取得は必ずしも必要ではありません。ただし、モデルリリースの取得は購入者の安心感へとつながり購買の機会に影響するため、可能であれば取得しておくことが推奨されます。

モデルリリースの具体的な取得方法

モデルリリースを取得する際には、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。

モデルリリースの作成に必要な項目

モデルリリースを作成する際には、被写体のフルネーム、住所、連絡先などの基本情報を記載します。同意を得るためには、被写体が理解しやすい言葉で内容を説明することが重要です。

画像の修正や加工についても触れる必要があり、写真の色調補正やトリミング、フィルターの使用などが含まれます。署名欄には被写体のサインと日付を記入してもらい、これにより同意書が正式なものであることを確認し、後々のトラブルを防ぐことができます。

立会人情報には名前、連絡先情報、署名、モデルがリリースへ署名した日に非常に近い署名日として同日を記入してもらいます。

モデルリリースのテンプレート入手先

モデルリリースのテンプレートは複数のサイトからダウンロードできます。PIXTAではモデルリリース(肖像権使用同意書)、モデルリリース記入例、英語版のMODEL RELEASEをダウンロード可能です。マネーフォワード クラウド契約では、弁護士が監修したワード形式の肖像権使用同意書・許諾書のひな形を無料でダウンロードできます。写真ACでは、マイページトップの「モデルリリースとプロパティリリースについて」よりテンプレートをダウンロードできます。

未成年者の場合の注意点

未成年者が被写体の場合は親権者の同意を得ることが必要になります。未成年者は判断能力が未熟だと法律的にもされているため、厳密にいうと親権者の承諾が必要です。二人親権者や共同親権の場合は父親と母親両方の許可を取るというのが最も正しい方法となります。被写体が未成年の場合は必ず全ての親権者の方の同意を得てください。

モデルリリース取得時のその他の注意点

書類内容を確認し理解いただいた上で被写体全員に記入してもらってください。また、被写体には控えを必ずお渡しください。同じ被写体を撮影する場合も、その都度撮影ごとに書類を記入してもらってください。

ヌードやセクシーな表現を行う場合はモデルが特定できなくてもモデルリリースが必要です。モデルリリースにはモデルが成人であることを確認するためにモデルの顔写真付き身分証明書のコピーを含める必要があります。

使用目的や期間などモデルリリースの契約条件を超えて使う場合は、新たに覚書を交わすなどして書面で記録を残しましょう。政治・宗教・病気などセンシティブな内容での使用は事前に相談することが望ましいでしょう。

プロパティリリースの必要性と取得方法

人物に対する「モデルリリース」に対して、物件・物体に対する同意書が「プロパティリリース」です。プロパティリリースとは、建物や物の所有者がその対象物を含む画像の商用利用を許可する書面を指します。

プロパティリリースが必要な被写体

プロパティリリースが必要な被写体の具体例としては、個人の家、特定可能な建物の外部または内部、有名な建築物、名所、施設、個人のペットや特定できる有名な動物、著作権で保護されている可能性のあるアート作品、一点物の家具や乗り物など特徴的な製品が挙げられます。

有名建築物としてテーマパークやデザイン性の高い建物、店舗外観で看板やロゴを明確に意図して撮影している場合などはプロパティリリースの取得が求められることがあります。私有財産上で撮影している場合、または公共の場からでも特有の私有財産を撮影している場合には、私有財産オーナーからのクレームを避けるために必ず財産所有者またはその代理人からプロパティリリースを取得してください。

プロパティリリースが不要な場合

風景写真の中に写り込んだ建造物等に関しては、撮影が禁止されていない公道からあくまで風景の一部としてメインの被写体でない形で撮影されていれば、基本的には問題ないと考えて大丈夫です。

公共空間での撮影で商標や著作物が写っていないことが前提の場合、建物が著作物に該当しない一般的な住宅や構造物、ロゴや商標が写っていないまたは判別できない状態、編集によってぼかしやトリミング等で識別性を除去した場合はリリースが不要とされることもあります。

プロパティリリースの取得手順

許可が必要かどうか判断に迷う場合は、被写体を所有・管理する企業や団体の公式HPを確認する、検索エンジンで「被写体名 撮影許可」と検索する、所有者や管理者に直接問い合わせるといった方法があります。

プロパティリリースには名前、連絡先情報、所有者またはその授権代理人の署名が必要です。プロパティリリースは署名する権限のある方より取得してください。例えばスタジアムの警備員は、オーナーの代理人としてプロパティリリースに署名する権限を持っているとは言えません。許可が必要とされる場合はプロパティリリース登録用紙をダウンロード・プリントアウトし、所有者や管理者に署名してもらいます。

「撮っていい」と「使っていい」の違い

ストックフォトの撮影は個人の作品とは異なり、その写真が広告などの商用に利用される可能性のある商用目的の撮影です。個人の記念や作品としての撮影はOKだがストックフォトとしての販売は許可していない、というケースもあります。「撮っていい」と「使っていい」は違うという原則を理解することが、画像提供者としての第一歩です。

ストックフォトの著作権・肖像権に関する注意点

ストックフォト素材を利用する際には、著作権や肖像権に関するいくつかの重要な注意点があります。

著作権に関する注意点

ストックフォト素材を提供会社と契約して使用料を支払って取得したものであっても、著作権の問題がないとは言えません。提供会社側が著作権者の許諾を得ずに無断で提供してしまっている場合もあります。この場合、著作権者から著作権侵害を理由に損害賠償請求や利用の差止を求めて訴えられると、利用者も損害賠償責任等を負うケースもあります。

購入時に素材の著作権者が誰であるかなどの表記があるかを確認し、次に提供会社の利用規約でどのように定められているかをしっかりと確認するようにしましょう。「写真の利用OK」とされていても、複製として写真をそのまま使用することはOKだが、翻案や改変として写真を加工して使用することはNGということもあります。契約で許諾されている利用態様について注意を要します。

肖像権に関する注意点

意図せず写真に写り込んでしまった場合も被写体が人である以上、その人には肖像権があります。ストックフォトを販売する場合、肖像権を持つ被写体から許可を得た証明として写真と併せてモデルリリースを提出する必要があります。

モデルの許諾があるかどうか不明な素材については使わないのが賢明です。群衆が背景になっている場合など個人を特定できないような素材の場合は、肖像権を気にする必要はないと考えられます。

商用利用における注意点

ストックフォトの購入は「使用権の購入」であり、無制限の利用権ではありません。モデルリリースがあっても万能ではなく、病的・性的・ギャンブルなどの分野では使用が制限されます。モデルの人格権と社会的な配慮が優先されることを理解しましょう。ライセンス証明書の保管と使用記録の管理を徹底することで、長期的に安全な使用が可能になります。

無料素材の注意点

完全無料ということは提供者は何ら利益を得ないため、著作権者に対価を支払って許諾を得ることを行っていない可能性が高くなります。また、一般人が無料提供している写真については別の第三者の写真を自身のものと偽って提供している危険性があります。

無償のストックフォトサービスの場合、著作権トラブルは使用者の自己責任となりストックフォトサービス会社に補償してもらうことは規約上できません。著作権侵害として訴えられた場合には自身で解決する必要があります。

肖像権侵害のトラブル事例と対策

肖像権侵害に関するトラブルは増加傾向にあり、事前に対策を講じておくことが重要です。

トラブルになりやすいケース

被写体が人物の大写しである場合、他人の肖像が大写しになっており個人を特定できてしまうような素材の扱いには細心の注意が必要です。実際に、通りすがりの人を撮影し無許諾でウェブサイト上に掲載した行為について肖像権侵害が認められたケースがあります。

被写体が建築物の大写しである場合のトラブル事例もよく報告されています。東京スカイツリーや著名な神社仏閣などが代表的な例です。商標が大写しになった写真素材を商品や広告に使ってしまうと、商標権侵害や不正競争防止法違反で訴訟を提起されかねません。

利用者の自己責任について

エージェンシーの利用許諾契約には「写真の著作権以外の権利侵害の可能性はあるが、エージェンシーの責任ではない」という免責事項が入っていることが多く、最終的な判断は素材利用者の自己責任となります。

肖像権侵害の判断基準

最高裁判所が平成17年11月10日判決で示した基準によると、肖像権の侵害となるのは撮影によってその人の人格的利益の侵害が社会生活上受忍の限度を超える場合とされています。肖像権は法律での規定はないので侵害しただけでは罪に問われることはありませんが、SNSの浸透により肖像権を巡るトラブルが急増し、中には訴訟にまで発展するケースもあります。

主要ストックフォトサービスの比較

ストックフォトサービスにはそれぞれ特徴があり、自分の目的に合ったサービスを選ぶことが重要です。

PIXTAの特徴

PIXTAは国内最大級のストックフォトサービスで、素材点数は8,800万点を超えています。2023年10月時点で登録クリエイター数は40万人にのぼっていました。日本市場に強く国内ユーザーが多いため、日本のトレンドや季節のイベントに合わせて売れやすいという特徴があります。ロイヤリティ率が高く安定収益を見込めます。「国内・海外素材」「人物のあり・なし」「年代・性別などの人物特性」「写真の色味」など、絞り込み検索機能が非常に充実しています。

PIXTAでの登録手順は、クリエイター会員登録を行い、メールアドレス認証後に身分証明書を提出して本人確認をし、入門講座で学んだ後に入門テストを受けるという流れです。テストに合格しなければ写真販売を行えません。日本人の画像や日本人向けイラストを使いたいならおすすめで、料金は高めですが日本人素材が多く扱いやすい印象です。質を重視するならPIXTAがオススメです。

Adobe Stockの特徴

Adobe Stockは、Adobeが運営しているストックフォト売買サービスで、世界中の人が利用しているため写真数、ダウンロード数ともに多いのが特徴です。1つのプランで素材の種類関係なく入手可能で使いやすさが頭一つ飛び出ています。Photoshop、InDesign、Illustratorなどとの綿密な連携機能を備えておりファイル管理の手間を大幅に削減できます。また、月ごとに利用しなかったライセンス数は翌月以降に繰り越すことが可能です。

無料素材が100万点近く公開されており誰でもダウンロードできます。審査はノイズについて厳しいという印象があります。Adobe Stockでの流れは、「Adobe Stockクリエイター」に会員登録してAdobe IDを取得し、販売したいデジタル素材である写真をアップロードし、Adobe Stockによる素材チェックの審査を受けるという手順です。

Shutterstockの特徴

Shutterstockは素材点数ではストックフォトの中でもNo.1の規模を誇ります。5億点以上の画像がストックされ毎日20万枚以上が追加される巨大ストックサイトです。世界最大規模のストックフォトサービスで海外ユーザーが中心となっており、ニッチなジャンルやユニークなテーマの需要も多いです。報酬率は15から40%で販売数や購入プランにより変動します。

使い切らなかった点数は翌月に繰り越すことができないため、コンスタントに画像を必要とする方向きです。ざっくりと価格比較した場合、Shutterstockが一番安くPIXTAが一番高くなっています。Adobeも月々プランは割高な傾向があるので、一月だけ利用したい場合はShutterstockが一番安くなります。なお、2025年1月にGettyimagesとShutterstockは経営統合することで合意したとの発表がありました。

写真ACの特徴

写真ACは日本国内での利用者数が約900万人とストックフォトサービスの中では人気があり、無料でダウンロードができるサイトです。人物写真なら11ポイントにあたる11円の報酬が加算されて、5,000ポイントの5,000円が貯まると換金することが可能です。

初心者におすすめのサービス

最初はPIXTAと写真ACから始めるのが無難です。PIXTAは国内ユーザーが多く売れ筋も分かりやすいです。慣れてきたらAdobe StockやShutterstockに挑戦し、より高単価や海外需要を狙うのがおすすめです。日本独自の文化やビジネスシーンに特化した素材を重視する場合には、PIXTAやアマナイメージズなど国内サービスの方が適しているケースもあります。

以下の表で主要サービスを比較してみましょう。

サービス名素材点数特徴価格帯
PIXTA8,800万点以上国内最大級、日本人素材が豊富高め
Adobe Stock非公開Adobe製品との連携が優秀中程度
Shutterstock5億点以上世界最大規模、海外需要に強い安め
写真AC非公開無料ダウンロード可能無料

ストックフォト販売の始め方

ストックフォトで写真販売を始めるには、いくつかのステップを踏む必要があります。

販売の基本的な流れ

ストックフォトでの写真販売の基本的な流れは、クリエイター登録またはコントリビュータ登録を行い、写真をアップロードし、審査を受けて、販売開始となります。登録時に写真の技術審査が必要なサービスもあります。

審査で見られるポイント

ストックフォトサービスで素材を販売するには、露出や構図、ピントなどの技術的な問題や知的財産権・著作権を侵害していないかなどの厳しい審査を通り抜けないといけません。登録した写真のクオリティが重要で、ストックフォトには写真の画像処理が必須となっており、撮って出しのJPEGデータでは売れにくいでしょう。

収益の現実的な目安

最初のうちは月数百円から数千円が現実的です。多くの人は数百枚の写真を登録して月数千円から1万円程度を稼いでいます。継続が最も重要です。月10万円の収益を目指すなら、最低でも500から1000点の高品質な写真をポートフォリオに持ち、毎月50から100点の新作を追加する継続力が成功への鍵となります。

売れる写真を撮るためのコツ

ストックフォトで成功するためには、需要の高いジャンルや撮影のコツを押さえることが重要です。

人気の高いジャンル

売れやすいジャンルには明確な傾向があります。ビジネスシーンとして会議やプレゼン、PC作業などが人気です。ライフスタイル系では料理、育児、旅行、DIYなどが好まれます。医療・介護系ではマスク、注射、病院の風景などがあります。教育・学習系では勉強中の子供やタブレット学習なども需要があります。季節イベントとしてクリスマス、正月、桜、花火なども人気です。テクノロジー系ではスマートフォン、SNS、AIなどが求められています。

売れる写真の特徴

ストックフォトで売れる写真の多くは「人物」が写っているものです。ビジネスシーンや日常生活を表現した写真は需要が高いです。「感情が伝わる写真」は売れやすい傾向にあり、また「どんなテーマにも使える写真」も需要が高いです。芸術性の高い写真よりも実用性が高い写真に多くの需要があります。実用性とは端的にいえばWeb記事や広告などの素材としての使いやすさです。

撮影・構図のコツ

写真の用途をイメージしやすいシンプルな構図が好まれます。たとえば「ビジネス会議中の手元」「笑顔の女性」「青空と手を広げる人」などです。デザイナーがテキストを入れやすいように写真の一部に余白を設けると使用されやすくなります。

「三分割法」は最も効果的な手法の一つで、Adobe Stockなどの大手ストックフォトサイトではこの構図を使った写真の売れ行きが30%以上高いというデータもあります。特にビジネスシーンやポートレートでは余白を活用して広告などのテキスト挿入スペースを意識した三分割構図が重宝されます。作り込み過ぎたポーズや表情より、自然な日常の一コマを切り取った写真の方が人気があります。

タグ付けの重要性

売れる写真を増やすにはタグ付けが重要です。キーワードは「一般的なワード+具体的なワード」を組み合わせるのがコツです。ビジネス系なら「ビジネス」「ミーティング」に加え、「リモートワーク」「スタートアップ」などを追加するといいでしょう。

季節写真の投稿タイミング

ストックフォトサイトでは「季節が始まる2から3か月前」から需要が高まるので、早めに準備するのが大切です。季節ものは「時期を先取りして投稿」することで、閲覧数・ダウンロード数が大きく伸びる可能性があります。

成功のための心構え

売れないからといってすぐにやめてしまうのではなく、収益に繋がらなくても継続的に写真をあげ続けることが最も大切です。半分趣味のような感覚で楽しみながら続けられる人に向いている副業といえるでしょう。売れるフォトグラファーになるために、人気クリエイターのポートフォリオを見たりストックフォトサイトの作品ランキングをチェックしたりして、人気のあるジャンルやシチュエーションを研究してみてください。

まとめ

ストックフォトで写真を販売する際には、被写体に関する権利を正しく理解し、適切にモデルリリースやプロパティリリースを取得することが重要です。

モデルリリースは個人が特定できる人物が写っている場合に必要となる肖像権使用同意書です。被写体が自分自身や家族であっても、未成年者であっても、適切な手続きを踏む必要があります。プロパティリリースは建物や物の所有者から商用利用の許可を得る書面で、有名建築物や私有財産を撮影する際に必要となる場合があります。

ストックフォトのライセンス形態にはロイヤリティフリーとライツマネージドがあり、用途に応じて使い分けることが重要です。ただし、ロイヤリティフリーは著作権フリーではないことを理解しておきましょう。

主要なストックフォトサービスにはPIXTA、Adobe Stock、Shutterstock、写真ACなどがあり、それぞれ特徴が異なります。初心者はPIXTAや写真ACから始め、慣れてきたら他のサービスにも挑戦するのがおすすめです。

売れる写真を撮るためには、ビジネスシーンやライフスタイルなど需要の高いジャンルを意識し、シンプルで余白のある構図を心がけ、適切なタグ付けを行うことが大切です。ストックフォトでの成功には継続が最も重要です。最初は収益が少なくても、コツコツと写真を投稿し続けることで徐々に収益を伸ばすことができます。

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