ストックフォトで旅行素材を販売し、インバウンド需要を活かして稼ぐ方法は、写真をストックフォトサイトにアップロードし、ダウンロードされるたびに報酬を得るビジネスモデルです。訪日外国人観光客の急増により、日本の観光地や文化を紹介するコンテンツへの需要が過去最高水準に達しており、副業としてストックフォトビジネスに参入する絶好のタイミングとなっています。この記事では、インバウンド市場の現状分析から、売れる旅行写真の撮影テクニック、主要なストックフォトサイトの特徴と報酬体系、収益を最大化するための具体的な戦略まで、ストックフォトで旅行素材を販売して稼ぐために必要な知識を網羅的に解説します。初心者でも半年で28,000円の売上を達成した事例があり、継続することで月2万円程度の安定収入も目指せるビジネスです。

インバウンド市場の現状と旅行素材への需要
インバウンド市場は2025年に過去最高水準を記録し、ストックフォトにおける旅行素材の需要を大きく押し上げました。2025年10月の訪日外国人数は389万人を記録し、前年比で17.6%増となりました。2025年1月から8月までの累計では約2,838万人が来日し、前年同期比で16.9%の伸びを示しています。
伊藤忠総研の予測によると、訪日客数は今後も増加傾向を続け、2025年は約4,623万人に達したと見込まれ、2026年には5,110万人に達すると予想されています。政府が掲げる2030年度の目標は訪日外国人旅行消費額15兆円であり、市場は着実に拡大を続けています。
観光庁のインバウンド消費動向調査によると、2024年度の訪日外国人旅行消費額は8兆1,395億円(速報値)に達しました。これは2023年度の5兆3,065億円、コロナ前の2019年度の4兆8,135億円と比較しても大幅な増加です。2025年の訪日外国人による支出額は9兆7,508億円となる見通しで、前年から約1兆1,000億円の増加が見込まれています。
このような市場の拡大は、旅行関連コンテンツへの需要増加を意味しており、ストックフォトビジネスにとって大きな追い風となっています。企業のウェブサイト、旅行ブログ、広告代理店、出版社など、さまざまな業種で日本の観光地を紹介する写真素材が求められているのです。
インバウンド市場拡大を支える要因
インバウンド市場の急成長を支える要因として、世界的な水際対策の緩和により海外からの渡航が容易になったことが挙げられます。日本政府によるビザ緩和措置も訪日のハードルを下げています。円安基調が続いていることで外国人旅行者の購買意欲が向上し、LCC(格安航空会社)の路線拡大によりアジア圏からの旅行者が増加しています。
国・地域別の訪日客構成を見ると、中国、台湾、香港などの東アジア圏全体で訪日客の69.8%を占めています。次いで米国、タイと続きます。近年は韓国からの旅行者も大幅に増加しており、福岡や大分など九州地方への訪問が目立っています。欧米豪からの旅行者は、特に自然体験やアウトドア、文化体験を求める傾向が強く、地方の観光地を訪れるケースが増えています。
2026年以降の展望と撮影機会
観光庁の予測では、2026年以降も安定的な成長が見込まれています。一方で、訪日客数の増加と地方分散の加速により、一部地域では混雑が常態化するという課題も浮き彫りになっています。
オーバーツーリズムの問題は写真撮影においても影響を及ぼします。人気観光地では撮影規制が設けられる場合もあり、早朝や夕方など観光客が少ない時間帯を狙った撮影が重要になっています。この多様な需要に対応した写真素材を提供することが、ストックフォトで収益を上げるポイントとなります。
訪日外国人に人気の観光地と撮影スポット
ストックフォトで旅行素材を販売するにあたり、訪日外国人に人気の観光地を把握することは極めて重要です。人気スポットの写真は検索されやすく、ダウンロード数が伸びやすい傾向にあります。
2025年の最新データでは、東京が外国人観光客の訪問先ランキングで不動の第1位を維持しています。羽田・成田という2つの国際空港を有し、アクセスの利便性に加えて、ショッピング、グルメ、エンターテインメントが豊富に揃っていることが魅力です。JNTOの統計によると、東京都、大阪府、京都府といった大都市圏が高い訪問数を誇っています。3位の千葉県は成田空港があるため、世界からの訪問客のハブとして機能しています。
地方観光地の躍進と撮影機会
上位3位の都市型観光地に続き、北海道、沖縄、福岡、長野、広島などの地方都市・観光地もランキング上位に食い込み始めています。特に自然体験やアウトドア、文化体験を前面に打ち出した地域が、欧米豪を中心とする旅行者の支持を集めています。
北海道の白い恋人パークは中国人に圧倒的な人気を誇り、福岡のキャナルシティや大分の由布院は韓国からの旅行者に支持されています。東京のチームラボプラネッツはアメリカやヨーロッパからの来訪者が多い傾向にあります。これらのスポットは、ストックフォトにおいても高い需要が見込まれる撮影対象です。
東京でインバウンドに人気の観光スポット1位は「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」です。デジタルアートと体験型コンテンツの融合が、特に欧米からの旅行者に高く評価されています。東京タワーは3位にランクインしており、定番の観光スポットとしての人気を維持しています。公園カテゴリでは「奈良公園」がインバウンド人気ナンバーワンとなっています。鹿と触れ合える独自の体験が、SNS映えする写真撮影スポットとしても人気を集めています。
モノ消費からコト消費への変化が示す撮影の方向性
近年のインバウンド市場における最も顕著な変化は、商品を購入する「モノ消費」から、体験や経験に価値を見出す「コト消費」へのシフトです。具体的には、着物や浴衣のレンタル体験、茶道や書道の体験、寿司握り体験やラーメン作り体験、チームラボのデジタルアートミュージアム、アニメの「聖地巡礼」などが人気を集めています。
このトレンドはストックフォトで販売する写真の方向性にも大きな影響を与えています。単なる風景写真だけでなく、体験シーンを切り取った写真への需要が高まっているのです。着物を着て街を歩く外国人観光客や茶道を体験する様子、日本料理を楽しむシーンなど、「体験」を可視化した写真が求められています。
ストックフォトとは何か
ストックフォトとは、撮影した写真をインターネット上のストックフォトサイトにアップロードし、その写真がダウンロードされる度に報酬を得るビジネスモデルです。一度アップロードした写真は販売が続く限り継続的に収益を生み出す「不労所得」となる可能性があります。
写真の購入者は主に、ウェブサイトの運営者、ブログ運営者、広告代理店、出版社、デザイナーなどです。彼らは商用利用可能な写真素材を求めており、ストックフォトサイトは需要と供給をマッチングするプラットフォームとして機能しています。
ストックフォトはスマホ1台とネット環境さえあればすぐに始められる副業です。スマホで撮った写真でも審査に通れば販売を開始できます。ただし、より高品質な写真を撮影するためには、一眼レフカメラやミラーレスカメラの使用が望ましいとされています。高解像度で撮影することで、大判印刷にも対応できる素材として販売価格を上げることができます。
主要なストックフォトサイトの特徴と報酬体系
旅行素材の販売に適した主要なストックフォトサイトには、それぞれ特徴があります。自分の撮影スタイルや目標に合ったサイトを選ぶことが、収益化への第一歩となります。
Adobe Stockの特徴
Adobe Stockは世界中で利用されているサービスで、日本らしい写真を撮影できる人に適しています。ロイヤリティ率は写真やイラストで33%、動画で35%と、他社と比べて高い水準を維持しています。Lightroom Classic CCやBridge CCから直接作品をアップロードできる利便性も魅力です。Adobe Stockは報酬の支払い要求に最低3,750円が必要で、最初の販売から45日が経過している必要があります。PayPal経由での振り込みは手数料無料で、表示金額分をそのまま受け取れます。
PIXTAの特徴
PIXTAは国内最大級のストックフォトサービスで、コミッション率は40%とAdobe Stockより高い設定です。専属販売を選択するとさらに報酬率が上がる仕組みになっています。国内・海外素材、人物のあり・なし、年代・性別などの人物特性、写真の色味など、絞り込み検索機能が充実しています。PIXTAは独自のクレジット単位(1クレジット=110円から108円)で報酬が計算され、最低10クレジットを超えていれば好きなタイミングで換金申請ができます。ただし、入金は翌々月頃で、源泉徴収と換金手数料として2クレジット(220円)が差し引かれます。
Shutterstockの特徴
Shutterstockは世界最大級のストックフォトサービスで、1年間の販売数に応じてレベルが上がり、報酬率は15%から最大40%となります。相場は1枚あたり40円から1,200円程度です。海外ユーザーが多いため、国際的に通用する写真を持っている方には適したプラットフォームです。
その他のサイト
Snapmartはスマホに特化した国内サイトで、スマホからそのまま投稿できる手軽さが特徴です。コンテスト形式の案件も多く、初心者が注目されやすい環境が整っています。photolibraryは販売価格を自分で設定できるという独自のメリットがあります。販売価格の40%から60%が報酬として支払われ、クリエイターの取り分が高めに設定されています。
報酬の実例と収入の目安
ある個人クリエイターの15ヶ月間の収益比較では、PIXTAで60,624円、Adobe Stockで145,452円という結果が報告されています。Adobe Stockの方が海外ユーザーが多いため、販売数が伸びやすい傾向にあります。動画素材の場合、PIXTAでHD1080サイズの動画が売れた時の報酬額は3,960円、Adobe StockではHD1080サイズで2,805円という例があります。
ストックフォトでの収入は個人差が大きいですが、月に2万円くらいのコンスタントな収入を得ている人もおり、1年程度で到達可能な範囲とされています。スマホだけで撮影・投稿し、毎月数千円から1万円以上を安定的に稼いでいる人もいます。トップクリエイターになると、年間500万円から年間5,480万円を稼ぐ例もあります。PIXTAのランキング上位10位以内のトップクリエイターは概ね3万枚以上、多い人で20万枚以上を販売しています。毎月1万円の不労所得を目指す場合、ざっくり2,500枚程度の投稿が目安となります。
売れる旅行写真の撮影テクニック
ストックフォトで旅行素材を販売して稼ぐためには、売れる写真の特徴を理解し、意識的に撮影することが重要です。
有名観光地の撮影が基本
ストックフォトで風景写真を販売するには、有名観光スポットの撮影が基本となります。雑誌やポスター、カレンダー関連での使用目的で購入されるため、名前も聞いたことがない場所の風景写真は売れにくい傾向にあります。
有名な観光地であっても「新しく撮影された写真」への需要は一定数存在します。企業やブロガーが有名観光地の「最新の状態」をコンテンツとして利用したいという需要があるためです。飽和状態にあっても、新しく投稿された写真には需要があります。
定番構図を押さえる重要性
ストックフォトで稼ぐことができる売れ筋写真は定番構図です。定番構図とは、ストックフォトサイトで検索した時の1ページ目に掲載されている写真の構図を指します。サイトは売れる可能性が高い写真をトップページに掲載しているため、定番構図は必ず撮影する必要があります。ただし、定番構図だけでなく、独自の視点を加えた写真も並行して撮影することをお勧めします。差別化されたユニークな写真は、特定のニーズにマッチした時に高い購入率を示すことがあります。
レタッチと編集の重要性
売れる風景写真には写真編集も重要な要素です。サムネイル画像として並んでいる風景写真の中から自分の写真を選んでもらう必要があるため、他の作家よりもRAW現像や構図などで目立つ必要があります。
観光地の名前で検索してダウンロード数順でソートすると、上位の写真は朝焼けか夕焼けのものが多いことに気づきます。「ストックフォト向けのレタッチ」というものが存在し、明るく鮮やかな色調が好まれる傾向にあります。
品質の基準
ストックフォトプラットフォームでは写真の品質が重要視されます。高解像度のカメラで撮影し、シャープでクリアな画像を提供することが基本です。三脚を使用してブレを防ぎ、しっかりとピントを合わせることも重要です。三脚は風景写真の撮影に必須のアイテムであり、手ブレを防ぎ、同じ構図で複数枚撮影する際にも役立ちます。
売れる写真の共通する特徴として、使いやすい構図とシンプルな背景、明るく清潔感のある色合い、トレンドを意識した内容、解像度が高くノイズが少ない点が挙げられます。
適切なタグ付けのコツ
売れる写真を増やすには適切なタグ付けが重要です。キーワードは「一般的なワード+具体的なワード」を組み合わせるのがコツです。季節・イベント系なら「春」「冬」だけでなく、「桜のトンネル」「雪景色の静寂」などシーンを明確にすることが効果的です。英語のタグも併記することで、海外からの購入機会を増やすことができます。
アップロードした写真には適切なタグと説明文を付ける必要があります。タグは検索されやすいキーワードを選び、日本語と英語の両方で設定することが望ましいです。説明文には撮影場所、季節、写真の特徴などを記載します。購入者が写真の用途をイメージしやすい説明文を心がけることで、ダウンロード率の向上が期待できます。
撮影のベストタイミング
写真撮影には「ゴールデンアワー」と呼ばれる最適な時間帯があります。日の出直後と日没直前の約1時間は、柔らかい光が被写体を美しく照らします。この時間帯に撮影された写真はストックフォトでも人気が高いです。観光地での撮影は観光客が少ない早朝がお勧めです。人が写り込まないクリーンな写真を撮影できるだけでなく、神秘的な雰囲気を演出することもできます。
インバウンド需要に特化した撮影戦略
インバウンド需要の回復に伴い、日本の文化や風景を独自の視点で切り取った写真への注目度が高まっています。特に地方創生やローカルツーリズムの文脈で、各地域の魅力を発信するための写真素材へのニーズは今後も拡大が予想されます。買い物目的の観光だけでなく、日本ならではの文化の「体験」を求める旅行者が増加しており、日本らしさを体験する訪日観光客のイメージ写真が求められています。
神社仏閣の撮影ポイント
神社仏閣は外国人観光客に人気の被写体です。伏見稲荷大社の千本鳥居、清水寺の舞台、厳島神社の海上鳥居など、アイコニックなスポットは常に需要があります。
撮影時のポイントは早朝の静寂な雰囲気を捉えることです。観光客で混雑する昼間の写真よりも、朝霧に包まれた神秘的な写真の方が価値が高いとされています。また、四季折々の変化を捉えることで、同じ場所でも複数のバリエーションを販売できます。
季節感のある写真の価値
2025年のストックフォト市場では、AI生成画像の普及により人間らしい自然な写真の価値がさらに高まっています。特に季節感のある写真は「売れる写真」の代表格として位置づけられています。
春の桜、夏の祭り、秋の紅葉、冬の雪景色など、日本の四季を感じさせる写真は海外では撮影できないため、希少価値があります。AIには再現が難しい「特定の地域性」は、依然として高い需要を維持しています。
季節の先取りが重要
ストックフォトには「売れる時期」があることを理解することが重要です。イベント当日にアップロードしても手遅れになることが多いです。デザイナーや制作会社はイベントの数ヶ月前から広告制作を開始するため、「季節の先取り」を意識することが重要です。
例えば、桜の写真を売りたいなら、1月から2月にはアップロードを完了させておく必要があります。年末年始の写真は10月頃から需要が高まるため、前年の素材を用意しておくことが望ましいです。
体験シーンの撮影と注意点
モノ消費からコト消費へのシフトに伴い、体験シーンを切り取った写真の需要が高まっています。着物を着て街を歩く外国人観光客、茶道を体験する様子、日本料理を楽しむシーンなど、「体験」を可視化した写真が求められています。
人物が写り込む写真を販売する場合は、モデルリリース(肖像権使用許諾)が必要になる場合があります。撮影前に被写体となる人物から同意を得ておくことが重要です。許諾なしに人物写真を販売すると、法的トラブルに発展する可能性があります。
収益を最大化する戦略
ストックフォトで旅行素材を販売して稼ぐためには、戦略的なアプローチが必要です。
マルチプラットフォーム戦略
収益を安定させるためには、1つのサイトだけでなく複数のストックフォトサイトに同時出品することが推奨されます。Adobe Stock、PIXTA、Shutterstock、iStockなど、サイトによって利用者の層や好まれる素材の傾向が異なります。ただし、一部のサイトでは専属契約を結ぶことで報酬率が上がる仕組みがあります。PIXTAでは専属販売を選択するとコミッション率が向上するため、自分の写真の傾向に合ったサイトを主軸に据えることも戦略の一つです。
投稿数を増やすことの重要性
ストックフォトは継続が最も重要な副業です。多くの人は数百枚の写真を登録して月数千円から1万円程度を稼いでいます。投稿数を増やすことで、売れる写真に出会う確率が高まります。
汎用性の高い写真をたくさんアップロードできる人がストックフォトサービスで高い収益を上げる傾向にあります。一度投稿すれば永続的にその写真で稼ぐことができるため、コツコツと継続することが成功への近道です。ただし、売れる写真は何十枚も売れ、売れない写真は1枚も売れないという格差があるため、質の高い写真を継続的に投稿することが重要です。
トレンドを意識した撮影
時事的なトレンドや季節のイベントを意識した写真は、需要が高まる時期に集中的に売れる傾向があります。例えば、東京オリンピックの前後にはスポーツ関連の写真需要が高まり、万博開催時には大阪関連の写真が注目されます。
インバウンド関連では、新しい観光スポットのオープンや、SNSで話題になった場所の写真需要が急増することがあります。トレンドをキャッチして素早く対応できるかどうかが収益を左右します。新しい観光地の情報をキャッチしたら、いち早く撮影に向かうフットワークの軽さも重要です。
ニッチなカテゴリを狙う
ビジネス関連の写真やライフスタイル、健康やフードなどの特定のニッチなカテゴリは、ウェブサイトやブログ、広告などで頻繁に使用され、需要が高い傾向にあります。季節のイベントや祝日などのテーマも需要が高いです。競合が少ないニッチなカテゴリで独自のポジションを築くことができれば、安定した収益を確保できる可能性があります。
動画素材への展開
写真だけでなく動画素材も販売することで、収益の幅を広げることができます。動画素材は写真よりも1点あたりの単価が高いため、少ない販売数でも収益を上げやすい特徴があります。スマートフォンでも4K動画が撮影できる時代になり、参入のハードルは下がっています。観光地の雰囲気を伝える短いクリップや、四季の移ろいを捉えたタイムラプス動画などは需要があります。
ストックフォトを始める具体的な手順
ストックフォトで旅行素材の販売を始めるには、いくつかのステップを踏む必要があります。
アカウント登録と審査
販売したいストックフォトサイトにアカウントを登録します。主要なサイトでは本人確認書類の提出が求められる場合があります。登録は無料で行えることがほとんどです。複数のサイトに登録する場合は、それぞれのサイトの規約を確認することが重要です。特に専属契約に関する条項は収益に影響するため、慎重に検討する必要があります。
撮影した写真をサイトにアップロードすると審査が行われます。審査では写真の品質、著作権の問題、商標の映り込みなどがチェックされます。審査に通過した写真のみが販売対象となります。審査に落ちた場合はその理由を確認して改善に活かすことが重要です。ピントが甘い、露出が適切でない、ノイズが多いなどの技術的な問題は、撮影スキルの向上で解決できます。
継続的な投稿の重要性
ストックフォトで成果を出すには継続的な投稿が欠かせません。1回の撮影で多くの素材を撮影し、定期的にアップロードを行うことで、販売可能な写真のストックを増やしていきます。トレンドに乗った写真は需要のピーク時に高い収益を生む可能性があります。
成功事例と収益化までの期間
初心者でも半年で28,000円の売上を達成した事例が報告されています。登録数の増加と共に売上も徐々に増え、継続することの重要性が実証されています。ストックフォトを始めて4年で安定した収入を得ている人もおり、片手間で年間5万円を稼いでいるケースもあります。副業として継続的に取り組むことで、着実に収益を積み上げることができます。
最初のうちは月数百円から数千円が現実的な収入です。多くの人は数百枚の写真を登録して月数千円から1万円程度を稼いでいる段階で、継続的な投稿により収益は徐々に増加していきます。月に2万円程度のコンスタントな収入を得るまでには、1年程度の継続が必要とされています。大きな金額を一気に稼ぐことは難しいですが、コツコツと続けることで着実に収益が増えていく副業です。
注意すべき法的事項と税金
ストックフォトで旅行素材を販売する際には、いくつかの法的事項に注意が必要です。
写真に人物が写り込んでいる場合、モデルリリース(肖像権使用許諾)が必要になります。許諾なしに人物写真を販売すると法的トラブルに発展する可能性があります。商標やロゴが写り込んだ写真は商用利用できない場合があります。有名ブランドの店舗やキャラクターなどは審査で拒否される可能性が高いです。著作権のある建造物やアート作品を撮影する場合も注意が必要です。一部の建築物は撮影や商用利用に制限がある場合があります。
ストックフォトで得た収入は確定申告が必要になる場合があります。副業として年間20万円以上の所得がある場合は確定申告を行う必要があります。カメラや交通費などの経費は適切に計上することで節税につながります。収支を記録しておくことで、確定申告時にスムーズに対応できます。
AIの台頭とストックフォトの未来
2025年のストックフォト市場ではAI生成画像の普及が大きな話題となりました。AIによる画像生成技術の進歩により、一部のジェネリックな素材はAIで生成されるようになってきています。
しかし、AIには再現が難しい分野も存在します。「特定の地域性」「リアルなビジネスシーンの細部」「手書きの温かみがあるイラスト」などは、依然として人間が撮影した写真への需要が高い状況です。
AI生成画像の普及により、逆に人間らしい自然な写真の価値がさらに高まっています。実際の場所で撮影された写真、リアルな人物が写った写真、その瞬間にしか撮れない写真には、AIでは代替できない価値があります。特に旅行素材においては、実際の観光地の「今」を切り取った写真への需要は衰えることがありません。AIが生成した架空の風景よりも、実在する観光地の写真の方が信頼性が高いと評価されています。
AI時代における差別化のポイント
AI時代においてストックフォトで差別化を図るためには、AIには真似できない要素を強調することが重要です。地域の祭りや伝統行事など、特定の時期・場所でしか撮影できない写真は希少価値があります。地元ならではの視点で撮影した写真は、観光客目線の写真とは異なる魅力を持ちます。人物の表情や感情、その場の空気感を捉えた写真は、AIでは再現が難しいとされています。リアルな「瞬間」を切り取る技術を磨くことが、今後ますます重要になってきます。
まとめ
インバウンド需要の拡大を背景に、旅行素材のストックフォトビジネスは大きな可能性を秘めています。2025年から2026年にかけて訪日外国人数は過去最高水準を更新し続けると予測されており、日本の観光地や文化を紹介するコンテンツへの需要は今後も高まり続けるでしょう。
ストックフォトで成功するためには、有名観光地の定番構図を押さえつつ、独自の視点を加えた写真を撮影することが重要です。季節感のある写真、体験シーンを切り取った写真など、インバウンド需要に特化した素材を意識的に撮影することで、収益を最大化できます。
最初から大きな収入を期待するのではなく、継続的に投稿を続けることが成功への近道です。複数のストックフォトサイトを活用し、トレンドを意識しながら、着実に販売可能な写真のストックを増やしていくことをお勧めします。
AIの台頭によりストックフォト市場は変化の時期を迎えていますが、実際の場所で撮影された写真、人間ならではの視点で切り取った写真には、依然として高い価値があります。日本の美しい風景や文化を世界に発信するという使命感を持って、ストックフォトビジネスに取り組むことで、インバウンド需要を活かした収益化を実現できるでしょう。

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